平成29年1月23日の「みやぎ米ブランド化戦略会議」にて決定した新品種「だて正夢」の
ネーミング考案者である有限会社谷山広告 代表取締役社長の谷山雅計氏と
玄米食向け品種「金のいぶき」のロゴデザイン考案者の株式会社Hotchkiss 代表取締役社長の
水口克夫氏に開発秘話についてインタビューしました。

平成30年秋発売予定 だて正夢 ゆったりと。贅沢な時間を味わう

「だて正夢」ネーミング

「だて正夢」を通して、全国のみなさんに
みやぎ米のすばらしさを知ってほしい。

谷山 雅計

クリエイティブディレクター・コピーライター

谷山 雅計

有限会社谷山広告 代表取締役社長

<略歴>

  • 1961年 大阪府生まれ
  • 1984年 東京大学教養学部卒
  • 1984年 博報堂入社
  • 1997年 有限会社谷山広告設立

<実績>

  • 資生堂「TSUBAKI」「FOGBAR」
  • 東洋水産「マルちゃん正麺」
  • キリンビバレッジ「生茶」「体質水」
  • 「チビレモン」
  • KDDI「iida」
  • 新潮文庫「Yonda?キャンペーン」など

コピーライターをやって33年になりますが、お米の名前を付けたのは初めてですね。今回は、「東北210号」という品種に、いい名前を付けるのはもちろんのこと、宮城県が日本を代表する米どころだということを全国のみなさんに知っていただきたかった。

僕自身、この仕事をしてみて、「江戸の米は仙台藩が支えていた」とか、「米が登ると書いて登米という場所がある」とか、宮城の米の伝統について初めて知ったんです。ですので、全国のみなさんにも「東北210号」に興味をもってもらって、「宮城って米がおいしくて、いろんなおいしさがあって、“ザ・米どころ”なんだ」と思ってもらえるようにしないと…ということでネーミングを考えました。

単品の名前として強くて、お米を扱うお店の人が「仕入れて売りたい」と思ってくれるものにしようと思って。最終段階では、「だてじゃない」と「お膳だて」と、この「だて正夢」が残りました。このネーミングが最終の3候補になった時、地元紙の一面にデカデカと掲載されたんです。自分の考えたネーミングが一般紙の一面に載るなんて、驚きでしたね(笑)。宮城のみなさんのお米への愛情の深さを感じました。

「だて正夢」は、伊達政宗公を思い起こす音の響きと、みやぎ米として最高峰のものを作るという夢が正夢になったという意味が込められているんです。また、長く続く復興への力となるようにとの願いも込めました。ひとりでも多くの方にこのお米を食べていただいて、そのおいしさを体験していただけたらうれしいです。

宮城県、そして東北全体の復興のシンボルに

だて正夢ロゴ今は、“ブランド米競争“がとても激しい時代。どの県も、自分たちの作ったお米をどう評価してもらうかということに、一生懸命です。そんな中、宮城県が「東北210号」というお米を世の中に出すということで、私がロゴを担当させていただくことになりました。
コピーライターの谷山雅計さんがつけた「だて正夢」という強いネーミングがすべてを表しているのですが、そこに、デザインでプラスできることとは何なのか?ということを考えました。
通常は、私が課題を整理して、何案かに絞ってデザインを掲示します。しかしながら今回は、知事をはじめとする関係者のみなさまの強い思い入れを感じましたので、私が絞ることはせず、たくさんのアイデアの中からみなさまに決定していただきました。
その結果選ばれたロゴは、五穀豊穣を表す米俵がモチーフとなっています。その米俵を4つの色に分けて大地、恵みの雨、収穫、祝祭の意味と、このサイクルが未来永劫続くようにとの願いを込めました。また、中心に向かって色を濃くすることで、この「だて正夢」が持つ“求心力“を表しました。今後、お店や看板、CMなど、このロゴマークをいろいろな場所で目にしていただくことと思いますので、みなさまにかわいがっていただけたらうれしいです。また、このロゴマークが宮城県の、そして東北全体の復興のシンボルとなることを願っています。

水口克夫

アートディレクター

水口 克夫

株式会社Hotchkiss 代表取締役社長

<略歴>

  • 1964年 石川県金沢市生まれ
  • 1986年 金沢美術工芸大学卒 電通入社
  • 2003年 シンガタ設立に参加
  • 2012年 Hotchkiss設立

<実績>

  • NHK大河ドラマ『真田丸』
  • JR東日本「北陸新幹線開業キャンペーン」
  • サントリー「ボス」「響」
  • NEC「バザールでござーる」
  • 明光義塾など

お米農家の方や、宮城県の皆さま、
そしてお客さまに愛されるシンボルとなれば幸いです。

金のいぶき

「金」の文字と「米」のシルエットをデザイン的に融合。名前にちなんだゴールドの色彩により、プレミアム感を演出するとともに、一般的な玄米に比べ栄養価が高く、手軽に炊くことのできる「金のいぶき」を特別な存在として際立たせることを目指しました。
“食材王国みやぎ”が育んだ、輝くおいしさをひとりでも多くのお客さまへお届けしたいという想いを込めて。売り場でも、「あ、金のいぶきだ」と目を引かせ、みやぎ県産玄米への注目度を高めることが期待できる渾身の意匠です。お米農家の方や、宮城県の皆さま、そしてお客さまに愛されるシンボルとなれば幸いです。